こんにちは。着物と旅行大好き冬みかんです。
着物を普段から着ている人って少ないのではないでしょうか。
少なくともこの記事をご覧になっている方は、あまり着物を着る機会がない方だと思います。
でも着物って正絹なのでお手入れが気になりますよね。
一度着た着物をそのまま着物タンスに入れておいて久しぶりに着ようとしたら、大きなシミができていた・・・なんて話はしょっちゅう聞きます。
しかし、着物のクリーニングを専門店に頼むと高いのでそう頻繁には出せない・・・
今回はそんな「一度着たらクリーニングに出さないといけないの?」の疑問に経験者の私が答えます。
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■目次
着物のクリーニングの頻度について
訪問着や付け下げなど礼装用の着物
結論:一度着たら洗いに出しましょう
礼装用の着物を着るということはそれなりの場所に出向く時だと思います。
お子さんの入学式や卒業式、知り合いの結婚式、ちょっとかしこまったパーティーに呼ばれた時など。
そういう機会って普通の人はそんなにないと思います。(ある人はこれには当てはまりません)
一回着ただけだったら汚れなんてそんなに付かないんじゃない?長襦袢だって着てるわけだし。
そうです。
そもそも長襦袢は着物の下に着ることで身体から出る汚れが直接着物に付かないようにする役割があります。(もちろんそれ以外にも役割はありますが)
でも長襦袢を着ていても袖口や裾など直接肌に触れる部分はどうしても出てきますし、なにより外からの汚れも付きます。
食事をした時には特に要注意です。
目に見えない汚れが着物に飛び散っていることはよくあることです。
それをそのままずっと放置していたら・・・そりゃシミになりますよね。
いざ着物を着ようと思い、その状態だった時の悲しさといったら言い表せません。
次に着る機会が1年以上ない場合は、着た後すぐにクリーニングに出した方がいいです。
もちろん明らかに汚れが付いていたら、次に着るのが数カ月後であってもクリーニングに出しましょう。
小紋や紬などのふだん着物
結論:数シーズンクリーニングに出さなくても大丈夫(着る頻度にもよる)
私が一番よく着る着物が紬です。
紬や小紋は普段着の扱いになります。いわゆる街着です。
ちょっとそこまでお出かけするときなど気軽に着て出かけられる着物です。
とは言うものの、よほど着物を着慣れてない人にとって小紋や紬でさえ数カ月に1度着るか着ないかなのではないのでしょうか。
洋服ならコートやニットなどを除いて、毎回着るたびに洗濯しますよね。
しかし着物は正絹です。
(ウールやポリのものもありますが、ここでは正絹の着物でのお話をさせていただきます)
値段のこともありそう頻繁にクリーニングに出すわけにはいきません。
私の経験から言わせてもらうと小紋や紬は数シーズンに一回、気になった時にクリーニングに出せばOKです。
着物を着た後に着物ハンガーに吊るして汗を飛ばすだけでも着物の持ちが良くなります。
また、たまに袖口や襟元など汚れが付きやすい場所を自宅でベンジンを使って部分洗いする方法もアリだと思います。
ただしこちらの方法はやり方を間違えると逆にシミになったりしますので自信がない方はやらないほうがいいでしょう。
私も食事で付いてしまったであろう襟元の油汚れをベンジンで落としたりします。
慣れれば簡単にできるので、まずはリサイクル着物など失敗しても安心な着物から挑戦してみるのもいいかもしれません。
ちなみに私が参考にしている動画はコチラになります。
リサイクルなどで買った安い着物
結論:きれいな状態のもので長く着たいのなら数シーズンでクリーニングを。もともと汚れアリの着物であればクリーニングに出さない選択もアリ
リサイクル着物といってもピンキリです。
私がよく購入するコメ兵きもの館の一階で売っている着物は、未使用品のものも多いため大事に着ています。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。
ただしもともと数千円で買った安い着物に同じくらいの値段、またはそれ以上の値段をかけてクリーニングに出すのは・・・ちょっと躊躇しますよね。
人が着たことのある服に抵抗がある人はそもそもリサイクル着物には手を出さないでしょうし(笑)
私も安い値段で買ったリサイクル着物に関してはクリーニングに出したことがありませんし、たぶんこれからも出さないと思います。
その代わり先ほどのふだん着物と同じで着た後の汚れチェックは行い、自分で汚れ落としはガンガンにしちゃいます。
それでだめになってしまったらその着物の寿命が着たと思って思い切って捨てるか、小物類にリメイクしたりすればよいのではないでしょうか。
夏着物はシーズンが終わったら必ず出すべき
夏着物は絶対にそうしましょう!
でないと必ず翌年シミになります!!
近年のこの暑さ、異常ですよね?
いくら移動がすべて車でクーラーのきいた室内にいたとしても、必ず汗が着物に染み込んでいます。
繰り返しになりますが、そのまま放置しておいた着物を久しぶりに出してシミになっていたら・・・本当に悲惨です。
というわけで必ずシーズンの終わりにはクリーニングに出しましょう。
着物クリーニングの値段について
着物クリーニングの相場の料金は?
昔はというと着物のクリーニングといえば呉服屋さんに出していたと思います。
今でも近所の呉服屋さんに持っていけば、クリーニング(本洗い、または丸洗いとも言います)をしてもらうことができます。
ただしその呉服屋さんが洗うわけではなく、呉服屋さんから洗いの専門業者に引き渡されてクリーニングされまた呉服屋さんに戻ってきます。
呉服屋さんの手間賃が加算されるため、相場は安くても5000円~といったところでしょうか。
これは小紋や紬の料金で、訪問着や留袖、振袖になるとさらに金額が上がる場合がほとんどです。
一方、今は通販で着物のクリーニングを出すこともできます。
直接着物を専門業者に送り、クリーニングが完了すると宅急便で送り返されてきます。
こちらですと直接の取引になりますので、呉服屋に出すよりも料金が安い場合が多いです。
例えば楽天市場のこちらのお店だと、
このくらいのお値段でクリーニングをすることができます。
知らない業者にクリーニングを出すことに抵抗がある方も見えるかもしれません。
しかし私が通販の着物クリーニングを利用してみた感想は、
「通販でもちゃんとした仕事をしている」
ということです。
むしろ呉服屋に出す場合と違い業者の顔が見える分、信頼ができます。
まったく同じ仕上がりで値段が安いなら通販を利用した方がお得だと思いますよ。
もちろん馴染みの呉服屋さんが近くにありそちらの方が安心して任せられる、という方はそれでいいと思います。
近所のクリーニング屋さんに出すのはアリ?
結論から言うとお勧めしません。
近所のクリーニング店でも着物をクリーニングに出すことはできますが、あくまでも洋服の専門店であって和服は専門ではありません。
大手のクリーニング店の中には和服の専門部署があるところもありますが、やはり着物のクリーニングは和服のクリーニング専門店に出すべきだと考えます。
なぜ着物クリーニングが高いのかというと、機械でクリーニングする前に手作業で汚れをチェックし予洗いを行うからなんです。
要は通常の2倍、いやそれ以上の手間とコストがかかっているからなんですよね。
着物のことを考えたらクリーニングは専門業者に出すのが一番だと思います。
名古屋には1着1,000円で着物の丸洗いをしてくれるお店があります。
まとめ

着物はデリケートな衣類です。
普段から着る機会が少なくなった現代においては余計に扱い方を丁寧にしてもらいたいです。
着物は手入れをしっかりすれば大げさではなく何十年と着ることができますから。
ただ先に述べたようになんでもすぐクリーニングに出すというわけではなく、着物の種類によって出す頻度を変えることが自分のお財布にとっても優しいんじゃないかと思います。
あとは着たあとの汚れチェックは欠かさないようにしましょうね。
では皆さん、着物ライフを楽しみましょう。